一言で着物と言っても・・・
こんばんは、AYAKOです。
少しずつ蝉の声も聞こえてきて、陽射しに、海風に、夏らしさを感じてきました。
皆さんは今年の夏の予定は決まりましたか?
夏に乗り遅れない様に、全力で楽しみましょう!
そして今回は、お着物の模様について書いてみようと思います。
たぶん殆どの方が一度は聞いたことがあるであろう
「友禅」
という言葉。
何となく友禅=振袖のイメージがありますが
友禅というのはあくまでお着物に模様を描く技法のことを指します。
そもそも何故「友禅」というのか。
江戸時代の京の扇絵師・宮崎友禅斎に由来しています。
友禅の描く扇絵の画風を小袖の模様に応用して染色したのが友禅染と言われています。
そして「友禅」というのは、模様の輪郭を糸目とよばれる糊で描いて防染し
その中を彩色する。
糸目糊の細い線は最後に洗い流されて白線となる。
そうやって隣合う色同士がにじまない様に工夫する技法のことです。
→糸目友禅(本友禅)
ただ、糸目による防染をせずに筆や刷毛で模様を描き
淡くにじんだ様なソフトな表現の友禅もあります。
こちらを無線友禅と言います。
この様に「友禅」と一言でいっても色んな種類の技法があるので中々に奥が深いです。
代表的な友禅としては
「京友禅」
雅で華やかな色柄。
友禅以外に刺繍や金箔、絞りなどを併用したりします。
今までたくさんの振袖の撮影に携わってきましたが、
一番多いのは京友禅かなと感じます。
「加賀友禅」
加賀五彩を使った写実的・絵画的な色柄、
本友禅のみで柄を描いています。
京友禅より沈んだ色調で、ぼかし・虫食いの表現が特徴。
「東京友禅」
江戸友禅とも言う。
華やかさを抑えた落ち着いた色柄、江戸の粋に通じる柄。
千鳥・磯の松・葦・網干し・釣り船など風景の柄。
色は白・藍を使ってスッキリとした色合い。
があります。
その技術ができた背景とか
関わった多くの人々とかもっともっと深いのですが
一先ずはザックリと書いてみました。
なかなか詳しくないと一目では見分けが付きにくいですが
成人式の振袖の撮影をする度に
今日はどんな素敵な着物に出会えるかな?
と、いつもワクワクしています。
さて、次はどんなお着物に出会えるかな~。
ちなみに、迎賓館TOKIWA写真室では
一年を通して成人式のご撮影をお受けしております。
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